航空法を読む「飛行計画」

ドローンを使って人口密集地や空港周辺など、法律で「特定飛行」とされるエリアや方法で飛ばす場合には、事前に国への「飛行計画の通報」が義務付けられています。これは、他の航空機や地上の人・建物などの安全を守るために非常に重要なルールです。

(第百三十二条の八十八) 無人航空機を飛行させる者は、特定飛行を行う場合には、あらかじめ、当該特定飛行の日時、経路その他国土交通省令で定める事項を記載した飛行計画を国土交通大臣に通報しなければならない。ただし、あらかじめ飛行計画を通報することが困難な場合として国土交通省令で定める場合には、特定飛行を開始した後でも、国土交通大臣に飛行計画を通報することができる。

2 国土交通大臣は、前項の規定により通報された飛行計画に従い無人航空機を飛行させることが航空機の航行の安全並びに地上及び水上の人及び物件の安全を損なうおそれがあると認める場合には、無人航空機を飛行させる者に対して、特定飛行の日時又は経路の変更その他の必要な措置を講ずべきことを指示することができる。

3 第一項の規定により飛行計画を通報した無人航空機を飛行させる者は、前項に規定する国土交通大臣の指示に従うほか、飛行計画に従つて特定飛行を行わなければならない。ただし、航空機の航行の安全又は地上若しくは水上の人若しくは物件の安全を確保するためにやむを得ない場合は、この限りでない。

無人航空機(ドローンなど)を飛ばす人は、「特定飛行」を行うときには、事前に「いつ・どこを・どのように飛ばすか」といった内容をまとめた「飛行計画」を、国土交通大臣(国土交通省)に届け出る必要があります。

「飛行計画」通報は「ドローン情報基盤システム(DIPS2.0)」より行います。

ただし、事前に届け出るのが難しい特別な事情がある場合には、飛行を始めたあとに届け出ることも認められています(この条件は省令で定められています)。

国交省は、届け出られた飛行計画に基づいてドローンを飛ばすことが、

  • 他の航空機の安全な運航
  • 地上や水上にいる人や物の安全

を脅かすおそれがあると判断した場合、そのドローンを飛ばす人に対して、「日時を変える」「ルートを変更する」など、安全確保のために必要な対応を求めることができます。

また、飛行計画を届け出た人は、

  • 国交省の指示に従うこと
  • そして、届け出た飛行計画どおりにドローンを飛ばすこと

が求められます。

ただし、やむを得ず安全を守るために計画どおりに飛ばせない場合は、柔軟な対応が認められています。

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